whitefanglove’s blog(編集中)

自分のお出掛けした際の主に食べたものと温泉の忘備録です(現在まだ某所からの引っ越し作業中です)

旅館大沼 (宮城県大崎市)

1200年の歴史をもつ奥州三名湯のひとつにも挙げられる鳴子温泉郷は現在でも400本近くの源泉が湧いており、日本にある泉質11種類のうち9種類もの多彩な泉質が湧出する日本国内でも屈指の温泉地です。

今回泊まったのは、鳴子温泉郷エリアのなかの東鳴子温泉のほうで、鳴子温泉駅の周辺にある鳴子温泉のほうが主として硫黄泉であるのに対して、東鳴子温泉は十数軒全ての宿が違う重曹泉を持つ重曹泉地帯で、2007年には「重曹泉の郷宣言」をしております。

選択しましたのは、旅館大沼さん。

8つの個性的な源泉かけ流しの温泉をもち、それだけでも温泉好きには堪らないのですが、庭園貸切露天風呂”母里の湯”を筆頭に、このうち6つが貸切可能となっており、貸切マニア(何?)は無論、通常の人も、誰にも邪魔されない自分たちだけの、ゆっくりとした温泉タイムを満喫することが可能です。

また、これらの8つの温泉は、単に数をそろえただけではなく、それぞれに特徴ある温泉となっております。長文になりすぎそうなので、それぞれの特徴については省略させていただきます。詳細はお宿のホームページを検索してみていただければわかるのではないかと思います。

これだけ温泉数がありますと、何処かは開いているので、待ち時間なく入れますのでいいですね。チェックインは2時~でしたが、かっちり2時に伺いまして、すべての温泉に入らせていただきました。当日の一番乗りであったはずでが、連泊?と思わしきかたも多数宿内のあちこちにいらっしゃいました。

通常期には日帰り入浴も可能ですが、GWやお盆などの繁盛期は日帰り入浴不可となり、宿泊した者だけが、こちらの温泉を体験することができます。

チェックインしますと、一組一組、抹茶をいただきながら、まずは当館の温泉の説明が当館主よりなされます。一組一組に説明をされるということからも、こちらの温泉に対する情熱が伝わってくると思います。

こちらの自家源泉は赤湯と呼ばれ、紅茶色をしており、古代植物化石地層をくぐり湧き出る珍しい植物系モール泉です。
ほどよく、とろりとした肌ざわりで独特の木の香りがして心が癒されます。

モールとは、ドイツ語で湿原を意味し、かつてはドイツと北海道(十勝川温泉)の2ヶ所にしかないと言われていた貴重な温泉種でしたが、近年の温泉ブームにより開拓?が進められた結果、国内の十数か所でモール泉が見つかっておりますが、貴重な温泉種であることには間違いございません。

宿にいる間は、ほとんどフルタイムに、すべての温泉に何度も入浴させていただきまして、奈良に帰宅しましても数週間は手のサラサラ感が消えませんでした。

こちらでは温泉を主目的として宿泊することも重視しておりますので、湯治としての自炊プランもありますし、ご飯と味噌汁だけ提供されて、おかずは持込みの半自炊プランもございます。ただ、繁盛期は2食付プランが原則のようです。

食事の内容は特別に珍しいものはありませんが、地元の旬な素材を活かした、たくさんの種類に、手のこんだ、丁寧な手作りの山海の田舎料理となっております。
こ、これはっ!と唸るようなものはございませんが、1つ1つ暖かい慈愛に満ちた料理の数々となっております。
さすがに東北は米所だけあって?ご飯は大変に美味しくて、夜も朝もお櫃でお代わりをしてしまいました。

食事は部屋食もできますが、食堂でいただくことも可能です。その際は、食堂に設置されております、かのリッツカールトンホテルグループが採用したことで一躍注目を浴びた波動スピーカーによります音楽を楽しみながらの食事になります。また希望者には離れでの破動スピーカーによる演奏会を楽しむことも可能です。